新米の季節!フライパンを使った美味しいご飯の炊き方と飯泥棒おかずレシピ
甘みや粘り気が強く、見た目もつややかな新米。サーモスの深型のフライパンを使った新米の美味しい炊き方を、料理研究家の中村りえさんに教わります。こってり味噌味でご飯がすすむ「秋なすとひき肉の回鍋肉」のレシピもご紹介!
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中村 りえ
(なかむら・りえ)
管理栄養士/米粉料理家。東京農業大学卒業後、大手食品メーカーにて商品開発、健康セミナーの企画や広報に携わり、独立。レシピ開発、コラム執筆、セミナー講師、メディア出演など幅広く活躍しながら、米粉料理家として日本の米文化を伝える活動も行う。
HP:https://komeko-oyatsulabo.com/
ご自宅では、お鍋で炊飯することが多いと話す、料理研究家の中村りえさん。水量や火加減を自分で調整しなければいけないお鍋炊飯は、どうしても難しそうに感じますが、どうしてお鍋で炊くのでしょうか。
一番の理由は「早い」ことですね! 沸とうするまで10分弱、沸とうしてから弱火で10~12分、蒸らしは5分ほど。30分もかからずご飯が炊けるので、忙しいときでも炊きたてを食べられるのがお鍋炊飯のいいところです!
確かに、30分もかからないなら、おかずを用意しながら炊飯できるので、朝や夜でも炊きたてご飯をいただくことができますね!
お鍋なら、炊きたてをそのまま食卓にどーんと置いて、家族の目の前でお茶碗に盛ることもできます。わが家では、「自分たちで食べたい分をよそってね!」と言っています。炊きたては美味しいのか、子どももどんどんおかわりしてくれるんですよ。
炊きたてを目でも楽しみながら、食べたい分をすぐにおかわりできる点も、お鍋炊飯のメリットのようですね!
また、最近では、深型のフライパンでも炊飯することがある、と中村さん。
土鍋など炊飯用のお鍋は厚底でフタがどっしりしたものが多いですが、炒め物などに使える深型のフライパンでもちゃんとご飯は炊けるんですよ。軽いので扱いやすくて、後片付けもとってもラクチン!
炊飯専用のお鍋を使わなくても、フライパンでご飯が炊けるならとても手軽ですね! おすすめは、深型でフタがあるもの、とのこと。直径20㎝ほどの深型フライパンなら、2~3合のご飯を炊くのにちょうど良いサイズだそうです。
それでは中村さんに、フライパンでご飯を美味しく炊く方法を教えていただきましょう!
フライパンやお鍋でご飯を炊くときに大切なのは、水分量や時間をちゃんとはかること。一度覚えてしまえば、アウトドアご飯や災害時などにも対応できますよ。
【1】お米を研ぎ、浸水させる。お米1合に対して水は200ml。浸水時間は、夏は30分、冬は60分目安。
すぐに炊飯しないときは冷蔵庫に入れておけば、半日ほど浸水させてもOK! わたしは、朝お米を研いで水を量り、冷蔵庫に入れておき、夕方帰宅後にすぐ炊飯できるようにしています。これなら浸水時間を待たずに夕飯準備ができますよ!
【2】フライパンにフタをして、強めの中火にかけて沸とうさせる。
【3】弱火にして、10分~12分炊く。
【4】火を止め、フタをしたまま5分~10分蒸らす。
水気がなくなり、ぶくぶくしていた泡も出なくなっていたら炊き上がり。火を止めて蒸らしてください。ガラス窓が付いたフタなら、フタを取らずにフライパンの中を確認できるので使いやすいですよ!
【6】フタを取り、ご飯を混ぜ、中にこもった水分を飛ばす。
炊飯器を使わなくても、フライパンで簡単にご飯を炊くことができました! 最初にお水を計量したり、炊飯中はタイマーで時間を計ったりする必要はありますが、コンロの前につきっきりになるようなことはないので、それほど手間ではありません。
むしろ早くご飯が炊けるので、時間がない夕飯時でもパパッとご飯の用意ができるメリットが大きそうです!
今回は、フライパンでご飯を炊いている間に作れる簡単おかずも教えていただいたので、紹介しますね。
炊きたての美味しいご飯と一緒に食べたい、この季節にぴったりなおかずがこちら! こってり味噌味でご飯がどんどんすすむ「秋なすとひき肉の回鍋肉」です。
- 豚ひき肉 250g
- なす 3本
- ピーマン 3個
- キャベツ 1/8個 (150g)
- ごま油 大さじ3
- おろしにんにく 小さじ1
- 【A】甜麺醤 大さじ2
- 【A】酒 大さじ1
- 【A】しょうゆ 大さじ1
- 【A】オイスターソース 大さじ1
- 【A】豆板醤 小さじ1
- 【A】片栗粉 小さじ1
【1】なすとピーマンは縦半分に切ってから斜め切りにする。キャベツはざく切りにする。なすは水にさらしてペーパータオルでしっかりと水気を拭き取る。【A】をよく混ぜておく。
最初になすを切って、水にさらしている間に、ピーマンやキャベツを切るといいですよ!
【2】フライパンにごま油を入れて中火で熱し、なすの皮を下にして焼く。
なすは、皮目にしっかり焼き色をつけるように炒めてください。全体にしっかり油をまとって鮮やかになったらOK!
【3】なすの皮の色が鮮やかになったらピーマン、キャベツを加えて炒める。しんなりしたら一度取り出す。
野菜は炒め過ぎると水分が出てきて、料理の味がぼやけてしまいます。だから、ここでいったん取り出して、炒めたひき肉と後で合わせるのが上手に作るコツです!
【4】ペーパータオルでフライパンの油を拭き取って、豚ひき肉、おろしにんにくを入れて中火にかける。
フライパンにひき肉を入れてから火をつけてくださいね。その方がひき肉全体にムラなく火が通ります。
【5】肉の色が変わったら3を戻し入れ、【A】を加えて炒め合わせる。
野菜を戻し入れて調味料を入れたあとは、ササッと手早く炒め合わせれば完成。ピーマンやキャベツのシャキッとした食感を残して、食べごたえあるおかずにしましょう!
甜麺醤やオイスターソースなどでこってり甘辛く仕上げた「秋なすとひき肉の回鍋肉」は、白いご飯がどんどんすすむ、まさに飯泥棒なおかず! 豚肉のうま味とジューシーさ、ピーマンやキャベツのシャキシャキ感、なすのとろとろ感が一度に楽しめます。
一見、お肉も使って濃い味でまとめているためガッツリおかずのような回鍋肉。でも、野菜をたっぷり使っているおかげで、見た目よりもずっとヘルシーで食べやすい仕上がりなんです。
ピーマンやキャベツは火を通し過ぎず、食感を残しておくのがポイント。秋なすは皮もやわらかいのでお子さまでも食べやすいですよ! 辛い物がお好きな方は、豆板醤の量を調整して、お好みの味で作ってみてくださいね。
ご飯と合わせて食べてみて、いかがでしょうか…!?
調味料に片栗粉を混ぜて炒め合わせるので、とろみがついて、野菜にもお肉にもしっかり調味料が絡んでいるんです。だから、最後までこってり美味しい! ご飯をおかわりしたくなるおかずですね(笑) 。
ちょうど今は新米の季節です。フライパンで新米を炊くときのコツや注意点はありますか?
新米は水分をしっかり含んでいるので、炊飯の時のお水の量は、気持ち少なめでもいいと思います。あと、浸水時間も短めでいいですね。涼しくなってきた今の季節でも、常温で30分も置けば十分です。炊き方は、上で紹介した方法で大丈夫ですよ。
それから、新米はどんどん劣化していくので、買ったら早めに食べきりましょう! 美味しいうちに新米を楽しんでくださいね。
時短にもなり、食卓で炊きたてを楽しめるフライパン炊飯。食べ終わったあと、洗うのも後片付けをするのも、土鍋や炊飯器と比べてラクラク。ぜひみなさんも炊き方を覚えて、毎日の食事にフライパン炊飯を取り入れてみてくださいね。
執筆:糸井朱里
撮影:山下コウ太
編集:Nadia株式会社
糸井朱里
WEBやSNSのディレクター/ライターとして活動中。得意ジャンルはグルメ、子育て、女性のライフスタイル全般。
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