玉子焼きフライパンで作る! 今井真実さんの簡単&豪華なホットサンド
温かな日差しに包まれる初夏のお楽しみといえば、ピクニック。お弁当やおやつに持って行きたいのが、1品でボリューム満点の「ホットサンド」です。今回は、玉子焼きフライパンでカリッと仕上げる、2種類の大人味のホットサンドレシピを料理家・今井真実さんに教わります。
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今井真実(いまい・まみ)
料理家。毎日ごはんを作る人が嬉しくなる「新しい家庭料理」を提案する。雑誌、WEBメディア、広告などでレシピ考案、スタイリングを担当。「3度の飯よりお肉好き!」で、キャンプで焚き火をしながら塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。著書に『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』(KADOKAWA)『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』(左右社)がある。
Twitter:@imaimamigohan
食パンに具材を挟んでぎゅっとプレスする「ホットサンド」。トーストやサンドイッチよりもボリュームがあって、休日のブランチやピクニックに持ってこいのメニューです。
そんなホットサンド作りには、実は玉子焼きフライパンが大活躍! 具材を炒めて、食パンをプレスする工程がフライパンひとつであっという間にできちゃいます。
今回は、キャンプ好きでホットサンドをよく作るという料理家・今井真実さんにお酒にもぴったりな「大人味のホットサンド」を2種類教えていただきました。
玉子焼きフライパンでホットサンドを作るのは、ナイスなアイデアですね! 食パンのサイズにピッタリの形状で、側面からも熱が入るからパンの耳までカリッと仕上がります。そんな玉子焼きフライパンを使って、今日はビールやワインにもよく合う大人なホットサンド2品をご紹介します!
1品目は、「大人のたまごサンド」。その味わいの決め手は、お酒のつまみとして愛されるオリーブにあるようです。
塩気のきいたオリーブが玉子焼きにマッチするんです。ブロックベーコンを使うと、より旨味がアップします。アスパラの食感も楽しいですよ!
- 食パン(8枚切り)…2枚
- ベーコン…50g (パンチェッタでもOK)
- アスパラ…1本
- オリーブ…8個
- 卵…3個
- オリーブオイル…小さじ2
- 塩…2つまみ
- バター…5g
- からしマヨネーズ…小さじ1と1/2
食パン1枚にバター、もう1枚にからしマヨネーズを塗っておく。
バターは手でちぎってからパンに乗せると、ほどよく溶けて塗りやすくなります。からしマヨネーズは、からしとマヨネーズをお好みの割合で混ぜ合わせるだけでOKです。
【作り方】
1) ベーコンは5mm幅の細切り、アスパラは輪切り、オリーブは3等分に切る。
具材は同じくらいの大きさにすると、食感がそろっておいしくなります!
2) ボウルにカットした具材を入れ、卵を割り入れて、塩を加えてよく混ぜ合わせる。
塩気のある具材を使っているので、塩はお好みで減らしていただいてもOKです!
3) 玉子焼きフライパンにオリーブオイルを入れてよく熱し、2の卵液をすべて注ぎ入れる。ヘラを使い、強めの中火で大きくふんわりかき混ぜながら炒め、食パンと同じサイズの角形の玉子とじを作る。
玉子焼きフライパンの片側に寄せて角形を作りましょう。自宅ですぐに召し上がるなら半熟でもOKですが、ピクニックなどで外に持って行くなら、卵液にはしっかり火を通しましょう。
4) 片方の食パンに3の玉子焼きを乗せる。玉子焼きフライパンの油を拭き取ったら、キッチンペーパーで軽めにオリーブオイル(分量外)を塗り直し、サンドした食パンを戻す。弱〜中火で片面1分ずつ焼いたら完成!
写真のようにこんがりいい色になるまで焼いてください! ひっくり返すときは、お皿を使うと崩れる心配がありません。
ホットサンドは粗熱が取れてからカットすると、キレイに切り分けることができます。パン切り包丁でなくてもいいのですが、切れ味のいい包丁を使ってほしいです!
さらにもう1品は、ワインにぴったりだという「ローストビーフ、ブルーチーズ、ナスのホットサンド」です。
市販のローストビーフをいっそうおいしく食べてもらいたくて、ナスに油を吸ってもらうことでジューシーな食感に仕上げました。そこにブルーチーズ、バジルの葉、バルサミコ酢、粒マスタードを合わせることで、香りもよくて味のバランスがいいホットサンドが楽しめますよ!
ぐぬぬ……聞いただけでもおいしそうです。では、早速作っていただきましょう!
とその前に、「実は昔はナスが嫌いだったんですよね」と今井さんから衝撃的な告白が……。
ナスもそうですが、もともと春菊やブロッコリー、白菜などの野菜も苦手で…。実家が農家の夫は八百屋さんに行くと目をキラキラさせているのに、私は全然アガりませんでした(笑)。義実家からは野菜をいっぱいいただくし、どうにかおいしく食べられないものかと模索していたら、野菜を好きになれたばかりか、気づいたら料理家になっていました。
今ではナス好きとなった今井さんが作る「ローストビーフ、ブルーチーズ、ナスのホットサンド」、ますます気になるではありませんか。では伝授していただきましょう!
- 食パン(8枚切り)…2枚
- ナス…1個
- ローストビーフ…50g
- ブルーチーズ…30g (苦手な人はカマンベールチーズでもOK)
- オリーブオイル…小さじ2
- バルサミコ酢…小さじ1
- バジルの葉…6枚(ルッコラでもOK)
- バター…5g
- 粒マスタード…小さじ1と1/2
- 塩…少々
【作り方】
1) オリーブオイルを入れて熱したフライパンに、縦に4枚に薄切りにしたナスを皮目から入れる。両面に焦げ目がつくまで焼き、塩を振ってからバルサミコ酢を加えて煮詰める。
ナスは皮目から焼くと、きれいな紫色になります!
ここはお好みですが、中央にチーズを寄せると具材が集まって断面がキレイになります。端までチーズを楽しみたい人は、広げてもらってもOKです!
2) 食パンの中央にブルーチーズをちぎって乗せ、そこに1のナス、ローストビーフ、バジルの葉を順に乗せていく。バターと粒マスタードを塗ったもう一枚の食パンとサンドする。
3) 余分な油を拭き取った玉子焼きフライパンを熱して、キッチンペーパーで軽めにオリーブオイル(分量外)を塗り直す。2を戻し、重しを乗せながら弱〜中火で片面1分ずつ焼く。玉子焼きフライパンの側面にパンの耳を当てるとカリッと香ばしく仕上がる。
中身がボリューミーなホットサンドは、重しを乗せることでパンと具材の一体感が生まれます!
食欲をそそる香りが広がり、編集部メンバーのお腹がぐぅぐぅ鳴るキッチン。2つのホットサンドができあがったところで、今井さんみずからに実食していただきます。さてさて、気になるそのお味は?
まずは「大人のたまごサンド」から。
うんうんうん、今日も塩気のきいたオリーブがいい仕事をしています! ふわふわの玉子とシャキッとしたアスパラの食感、ベーコンの旨みも絡んで、いつもの玉子サンドとは違った特別感があって、めっっっっちゃおいしいです。自分で作っておきながら、褒めまくってすみません(笑)
続いて、「ローストビーフ、ブルーチーズ、ナスのホットサンド」のお味はいかが?
ブルーチーズ、ナス、ローストビーフの一体感が大変なことになってます(笑)。こっちも最高においしいです! それぞれオリーブやブルーチーズを使っているのでやや大人味ですが、もちろんお子さまにもおいしく召し上がってもらえますよ。
ピクニックはもちろん、お酒のお供にもぴったりな「大人のたまごサンド」と「ローストビーフ、ブルーチーズ、ナスのホットサンド」。特別感が満載なのに手軽に作れるから、ぜひトライしてみて!
撮影:今井裕治
編集:ノオト
船橋 麻貴
ふなばし・まき
雑誌やWEB、広告などで執筆中。生涯の目標に締切厳守を掲げるものの、いろいろ遅れがちな人生。特技は暴飲暴食と思いつき旅。焼き菓子&パン1年生。
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