塩抜きでもおいしい! バルサミコ酢が決め手の「トマトポモドーロ」

塩分は体に必須である一方、摂りすぎはむくみや冷えの原因になってしまいます。塩を使わなくてもおいしい「トマトポモドーロ」のレシピを、料理研究家・庄司いずみさんに教えていただきました。

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庄司いずみ

庄司いずみ

しょうじ・いずみ

ヴィーガン料理家。日本初のヴィーガン料理専門スタジオ「庄司いずみベジタブル・クッキング・スタジオ」を主宰し、商品開発やレシピ監修も行う。著書に「週末だけ塩抜きダイエット」など。
HP:https://shoji-izumi.tokyo/

世界保健機関(WHO)が定めている塩分摂取量は、1日5g未満。しかし日本人の平均塩分摂取量は平均10g程度と、世界水準の倍ほどだと言われています。

塩分を減らそうと思っても、減塩料理や塩抜き料理は味が決まらず物足りない仕上がりになってしまいそう、おいしく作るのって難しいのでは? と思う人も少なくないはず。しかし少しの工夫で、塩分0でも大満足の味になるのだそう。

庄司さん
庄司さん

今回は塩を一切使わない「トマトポモドーロ」というスパゲッティを作っていきます。トマト系の料理はうま味が強いので、塩抜きレシピの第一歩におすすめ。

レシピのポイントは「バルサミコ酢」をスパゲッティに絡めること! 甘味と酸味を合わせると、不思議と塩気を感じるんですよ。なので、バルサミコ酢を少し加えるだけで塩抜き料理はグンとおいしくなるんです。

たった1食、塩を抜くだけでもむくみの緩和を実感できますよ。週末のランチなどで取り入れやすい、シンプルな塩抜きレシピを用意してみました。

どんな味わいなのかワクワクしてきました。早速レシピを教えて下さい!

  • タマネギ…50g(みじん切り)
  • ニンニク…1片(みじん切り)
  • オリーブオイル…大さじ2
  • カットトマト缶…1缶(約400g)
  • スパゲッティ…適量
  • バルサミコ酢…小さじ2
  • オリーブオイル…適量
  • 【トッピング】
    • ニンニク…1片(薄切り)
    • フライドオニオン…適量
庄司さん
庄司さん

タマネギとニンニクはそれぞれみじん切りにしておきましょう。粗めに切っておくと、存在感がましておいしいですよ。オリーブオイルは大さじ2と表記しましたが、もっと多くても大丈夫です。好きな量を入れてください。

フレッシュトマトはどうしても当たり外れがあるので、トマト缶を使ったほうがおいしいトマトソースを安定して作れます。トマト缶は塩分が入っていないものを選んでくださいね。

【1】 オリーブオイル(大さじ2)とニンニクを、香りが出てくるまで弱火で3〜4分炒める。

▲フライパンが冷たいうちにオリーブオイルとニンニクを投入。そうすることでニンニクが焦げてしまうのを防げる

【2】 十分にニンニクの香りが立ってきたら、みじん切りにしたタマネギを加えて、軽く色づくまで炒める。

庄司さん
庄司さん

タマネギは透明になるまで炒めると甘みが出てきます。みじん切りが面倒だったら、冷凍の炒めタマネギを大さじ1ほど加えても大丈夫ですよ。

【3】 カットトマト缶を加え、強火で沸騰させる。沸騰後は中火で10分ほど煮詰める。

▲強めに煮詰めることで、トマトのうま味がつまった濃厚ソースに仕上がる
庄司さん
庄司さん

ちなみに、今回は砂糖も使っていません。もし甘みが欲しい場合は、トマトソースにプルーンやデーツなどのドライフルーツを加えてもおいしいですよ。

【4】 塩を加えていないお湯で、スパゲッティを茹でる。

▲トマトソースと絡めるときにも水分を吸うので、規定の茹で時間よりも1分早く上げましょう

【5】 ザルでしっかり湯切りをしたら、オリーブオイルとバルサミコ酢を絡める。

庄司さん
庄司さん

スパゲッティを茹でるときに塩を加えていないので、ここで下味をつけます。甘味も感じられるバルサミコ酢は、塩抜き料理には欠かせない調味料です。

【6】 トマトソースをスパゲッティに絡め、皿に盛り付ける。

▲今回はサーモスのフライパン「KFH-020」を使いました。20cmと小ぶりですが深さがあるので、トマトソース作りはもちろん、スパゲッティを絡める際にも使いやすい
▲軽い力でも掴みやすいサーモスのトング「KT-T001」。突起がついているので、そのままキッチンに置きやすいのもうれしいポイント

【7】 フライドオニオンやフライドガーリックなどをトッピングして完成。

▲ニンニクは予熱でも火が通るので、色づきすぎない程度のタイミングで引き上げるのがコツ
庄司さん
庄司さん

今回は、フライドガーリックは自作のもの、フライドオニオンは市販品を使いました。揚げた香味野菜をふんだんに使うことで、塩抜きでもパンチのある味わいになります。香ばしさもプラスされて、とってもおいしくなりますよ。

トマトのおいしさがギュッと濃縮された、塩分0の濃厚ポモドーロが出来上がりました。早速ご本人に試食していただきます。

▲お好みでパセリも添えると、彩りが良くなります

庄司さん、ポモドーロのお味はいかがでしょうか?

庄司さん
庄司さん

うん、おいしいです! 細めのスパゲッティを使ったので、トマトソースとよく絡んでいますね。バルサミコ酢のおかげで、塩を入れずとも味がはっきりしています。フライドオニオンとフライドガーリックも味と食感のアクセントになっていて、とっても味わい深く仕上がりました!

「塩を入れないスパゲッティって、一体どんな味なんだろう……」と疑問に思っていた筆者も、一口食べるとびっくり! 強めに煮詰めたおかげでトマトソースの味が濃く、もったりとした食べごたえがあっておいしい! 

バルサミコ酢の味自体はあまりしないのに、なぜかほんのり塩気が感じられて、ポモドーロの味を底から支えていることがわかります。

庄司さん
庄司さん

塩抜き料理を食べた翌日には、フェイスラインがスッキリしていたり、体が軽く感じたりなど、すぐに効果を実感する人も少なくないですよ。

味覚もリセットされ、薄味にだんだん慣れていきます。まずは1食から、塩抜き料理を試してみてください。

物足りなさを感じるのでは? と思っていた塩抜き料理ですが、少しの工夫でこんなにもおいしいスパゲッティが作れるなんて驚きです。シンプルで簡単なレシピなので、思い立ったときにさっと作れるのもうれしい。

これを機に日々の塩分量を少し気にしてみると、想像以上に体が軽やかになるかもしれません。

撮影:小野奈那子
編集:ノオト

中込有紀

中込有紀

なかごめ・ゆき

編集プロダクション・ノオトのライター/編集者。好きな食べ物は目玉焼きとラーメン二郎。

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