忙しい毎日を楽にする!時短・節約も叶う『冷凍作り置き』のすすめ
仕事に家事に忙しい日々。毎日献立を考えて料理するのはとても大変…。そんなとき便利なのが冷凍作り置き。自身も2児の母であり、節約や時短を叶えるレシピを多数発信している料理研究家・まいのごはん。さんに、冷凍作り置きのメリットやコツ、おすすめのレシピをお聞きしました。
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まいのごはん。
イタリアンレストラン料理人、保育園調理師を経て料理研究家に転身。「冷蔵庫にあるものでパパっと簡単・ていねいに作れる」「めんどくさがりでも高みえする料理」をテーマに、日々の暮らしに寄り添った身近なレシピを開発。テレビや雑誌、Webメディアへの出演など多岐にわたり活動している。著書に『ほとんど100円なのに絶品100レシピ』(ART NEXT)。
Instagram:@maino_gohan24
普段から冷凍作り置きをしている、まいのごはん。さん。いつもどんなシーンで活用していますか?
「あと一品欲しいな」「買い物に行きそびれた」というときに作り置きしておいた副菜を出したり、メインを並べたりと、欠かせない存在です。夜遅く帰る夫の夜食にもすぐ温めて出せるので便利ですしね。また、我が家には小学生の子どもがいるのですが、電子レンジ加熱ならガス火のように扱いの心配が少ないので、留守番のお昼ご飯にも活躍しています。
「食べたいときにすぐ温めて食べられる」点が大きな魅力ですが、ほかにどんなメリットがあるでしょうか?
時間に余裕ができるだけでなく、お金の節約になります。旬の食材や、その日に安売りしているものをまとめ買いして一気に調理、冷凍すると、ガスや電気の節約にもつながりますよ。
いろいろなメリットがありますね! ただ、『冷凍作り置き』の場合、作ってすぐ食べるときとは異なり、食材の状態も変わりそうです。冷凍に向かない素材や、逆に冷凍することで美味しくなるものを教えてください!
レタスやきゅうりなど、水分を多く含んだ野菜は食感が変わってしまうので冷凍には向きません。また、豆腐やこんにゃく、じゃがいもなども食感が変わるので避けた方がいいですね。
おすすめの食材はきのこ類。冷凍すると栄養価やうま味が3倍以上アップすると言われています。また、寒い 時期ならほうれん草やブロッコリー、いんげんなども冷凍に向きます。旬の食材は栄養価が高いので、ぜひ使ってほしいですね!
保存中に雑菌が繁殖すると食中毒の原因になります。食材は素手で触らずに菜ばしやゴム手袋を使う、あら熱を取ってから容器に入れるなど、安全に美味しく食べるために衛生面には気を付けたいですね。
まいのごはん。さんがおすすめしてくださったのは、具だくさんの「あんかけ焼きそば」。カリッと香ばしく焼き上げた中華麺に、とろりと温かなあんをたっぷりと。作り置きする場合は1人前ずつ冷凍保存しておくと便利です。
では、さっそく作っていただきましょう!!
- 中華麺 (蒸し) 2玉
- シーフードミックス(冷凍) 200g
- 豚こま切れ肉 100g
- 白菜 200g
- にんじん 1/4本(50g)
- チンゲン菜 1株
- しょうが 1片
- ・調味料
- 【A】酒 大さじ1
- 【A】鶏がらスープの素 大さじ1
- 【A】しょうゆ 大さじ1/2
- 【A】片栗粉 大さじ1と1/2
- 【A】水 300ml
- 塩 少々
- ごま油 大さじ2(あんかけ用、麺用)、小さじ1(あんかけの仕上げ用)
- あらびき黒こしょう 適宜
【1】中華麺は袋のまま電子レンジ(600W)で1分加熱。ザルに移して流水で洗い、水気を切る。
流水で洗うことで余分な油っぽさが取れ、モチッとした食感に仕上がります!
【2】ザル付きのボウルに水を入れ、冷凍シーフードミックスと塩少々を入れて10~15分程度つけておく。解凍できたらペーパータオルで水気を切る。
【3】白菜とチンゲン菜は根元の芯を落とし、3cm程度の食べやすい大きさに切る(白菜は茎と葉の部分を分けておく)。にんじんは短冊切りに、しょうがはせん切りにする。
【A】をすべてボウルに入れ、よく混ぜておく。
白菜は茎と葉の部分を時間差で炒めることで、味がなじみやすくなります。切ったときにあらかじめ分けておきましょう。
【4】フライパンにごま油(大さじ1)をひいて中火で熱し、しょうがを入れて香りが出るまで炒める。豚こま切れ肉を加えて色が変わるまで炒める。
【5】白菜(茎の部分)とにんじんをしんなりするまで炒めてから、白菜(葉の部分)、チンゲン菜、【2】のシーフードミックスを加えてサッと炒める。
【6】【A】の調味料を加え、中火で5~10分ほどとろみがつくまで混ぜながら煮込む。塩で味をととのえ、火を止めてからごま油(小さじ1)をまわしかける。
【7】フライパンにごま油(大さじ1)をひいて中火で熱し、【1】の中華麺を入れ、両面に焼き色を付ける。1人前ずつ分けて皿に盛り、【6】のあんをかけ、あらびき黒こしょうをふる。
中華麺を入れたら、あまり動かさないのがポイントです。両面ともヘラなどでしっかり押し付けるとキレイな焼き目が付きます!
今回の「あんかけ焼きそば」は、できたてを食べるのはもちろん、下に麺、上にあんかけをのせて層にし、冷凍作り置きもできます。その場合、冷凍で何日ほど保存できるでしょうか?
冷凍で3~4週間ほど保存ができます。麺とあんかけは容器を分けず一緒に冷凍できるので、電子レンジでの加熱も一度で済み、手軽に食べられますよ。
確かに! 温めている間に他の家事をしたり、ゆっくり休んだりできるのはうれしいですね。では、電子レンジでの加熱時間はどの程度を目安にしたらいいでしょう?
ご家庭の電子レンジによっても多少異なりますが、1人前なら600W、9分程度を目安に、足りないようなら1分ほどプラスして加熱してください。麺は温まりやすいので、あんかけが温まったかどうかで判断してみてくださいね。
ふわっと香り立つごま油が食欲をそそる「あんかけ焼きそば」。味わいはいかがでしょうか?
具材のうま味が溶け込んだあんが麺によくからんで、美味しく仕上がっています! 実はこの焼きそば、作りたてと冷凍後で、また違った美味しさが楽しめるんですよ。
違った美味しさ、というと……?
作りたての場合、カリッとした麺の香ばしさや、モチッとした食感に。冷凍するとあんの水分が麺に少し移るので、加熱後は具材のうま味が麺に染みこんで、ふわっとやわらかな食感になります。
なるほど、一度の調理で違った味わいが楽しめるのは面白いですね!
今回、冷凍作り置き用の保存容器として「サーモスMyフードコンテナー」を使っていただきましたが、使い心地はいかがでしたか?
初めて使いましたが、容器とフタとの密着度が高くて安心感がありました。食洗機に対応しているのも便利でいいですよね。
深さや形違いなど種類がありますが、まいのごはん。さんならどんなふうに使い分けますか?
深めの角型には主菜を、浅めの方にはお弁当の具材や餃子、春巻きを並べて、丸型には汁物がいいかな……と。いろいろ使えそうですね!
おうちでのお昼ご飯、夜ご飯はもちろん、オフィスに電子レンジがあるならお弁当として持参することもできそうです。また、あんだけを冷凍し、ご飯にかけてどんぶり仕立てにするのもおすすめなのだとか。
お肉は豚こま切れ肉を使いましたが、バラ肉でもOK! 白菜をキャベツにするなど、冷蔵庫の余り野菜も活用できますよ。
忙しいときに、あると助かる冷凍作り置き。短時間で作れるのでぜひ作ってみてくださいね!
撮影:山下コウ太
編集:Nadia株式会社
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。
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