今日からできるカンタン冷凍テク!冷凍子ママに聞く保存容器の活用術
忙しくて時間がない時、頼れるのはやっぱり冷凍食品。でも毎回買うのは家計に大打撃!自分で簡単に冷凍ストックが作れれば、時短&節約につながります。冷凍生活アドバイザーの資格を持つ料理家・冷凍子ママさんに、保存容器を使った冷凍テクニックを教えてもらいました。
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冷凍子ママ
社会人になってすぐ、激務を乗り切るため下味冷凍に取り組むように。夫のアメリカ転勤を機に、大容量の食材をいかに無駄なく食べ切るかを考え冷凍保存に辿り着く。以降も研究を重ね、帰国後は冷凍生活アドバイザーの資格を取得。「ラクでおいしい」をモットーにInstagramで冷凍・解凍のテクニックを発信し、節約や時短にもつながる冷凍活用レシピを伝えている。著書に『食材ぜーんぶ残さず使い切り! 感動のてぬき冷凍レシピ』(KADOKAWA)。
Instagram:@reitoumama
Nadia:https://oceans-nadia.com/user/929980
「買い物に行く時間がない!」「使おうと思ってた食材をダメにしてしまった……」という悩ましい状況を解決してくれるのが冷凍ストック。2児のママでもあり、冷凍歴は20年という冷凍子ママさんは、普段どんな風に冷凍ストックを活用しているのでしょうか。
私は毎食1品は自家製冷凍ストックや作り置きを使い、残り2品はレシピを見なくても作れるような無理のない料理を作り続けています。意外な食材も冷凍保存できますし、何より冷凍ストックがあると気持ちに余裕ができます。「ラクでおいしい」は、ぜひ自分で冷凍して作りましょう!
「ラクでおいしい」、魅力的なワードですね……!今回は洗って繰り返し使える保存容器を使った冷凍テクをお聞きします!
火が通るのに時間がかかる根菜類はあらかじめ加熱してから冷凍するのがおすすめ。特にかぼちゃや大根など、煮ると形が崩れやすい食材はコンテナ型の保存容器に入れる方が安心です。解凍するときは空気弁を開けて、600Wで3~5分程度温めてください。電子レンジの機種によって特徴が異なるので、様子を見ながら調整してくださいね。
彩りや薬味などに出番が多い青ねぎは、刻んで冷凍する方も多いですよね。こうした細かい食材も保存容器に入れて冷凍がイチオシです。フリーザーバッグだと袋の壁面にくっついてしまい取り出しにくいことがありますが、容器だと使いたい時に使いたい分だけ取り出しやすいですよ。
野菜が安く買えた時、私はよくポタージュの“もと”をよく作りますね。にんじん、玉ねぎ、セロリをみじん切りにして鍋で炒め、「ソフリット」という香味ベースを作ります。コンソメキューブや塩、コショウを加えてブレンダーなどでペーストにし冷凍保存。牛乳を入れて仕上げる一歩手前まで作ってしまうんです。ソフリットにプラスして、じゃがいもやとうもろこし、かぶやきのこなど、いろいろな野菜で作っています。冷凍庫での保存期間はおよそ1か月。使う時は半解凍で容器から取り出し、牛乳や豆乳などお好きなものでのばして加熱してくださいね。
また、保存容器にお好みの野菜やフルーツをカットしてランダムに入れて冷凍すると、スムージーを作るのもラクラク!傷みやすいフルーツの救済にもなります。容器に入れる時に全体をはちみつで和えておくと、カチカチに凍りすぎずミキサーで扱いやすくなりますよ。
おうちでのひとりランチや在宅ごはん、お子さまに留守番してもらうときのごはんなど、あると助かるのが冷凍弁当。でも実際にやってみると温めムラになりがちです。冷凍子ママさん、何か解決策はありますか?
ごはんの上に直接おかずをのせると、ごはんもビショビショになったまま凍ってしまいますよね。このまま電子レンジで解凍するとマイクロ波の震え方が変わるので、温めムラができてしまうんです。でも、ごはんとおかずの間にクッキングシートを挟むだけで解決できますよ!
おかずの油分が容器に直接触れないので、洗い物もラクチンです。
炒り玉子はマヨネーズとみりん入り。全部混ぜてから火が通るまで加熱するだけです。鍋やフライパンで作るよりしっとりした仕上がりになりますよ。冷凍保存期間は3週間を目途に食べ切ってください。解凍するときは空気弁を開けて、600Wで3~5分程度温めてください。電子レンジの機種によって特徴が異なるので、様子を見ながら調整してくださいね。
解凍後に、クッキングシートをすっと引き抜けばOK!取材チームも試食させていただきましたが、牛丼はよく味がしみていてごはんはふっくら!冷凍弁当とは思えないほどのおいしさでした。 冷凍子ママさん、ほかにも冷凍弁当向きなおかずはありますか?
いろいろなおかずを詰め合わせたお弁当を冷凍すると、やはりどうしても温めムラが出てしまいます。なので私はこうした丼ものをおすすめしていますね。鶏そぼろ丼やチンジャオロース丼など、水分が少ないおかずがいいですね。例えば「夜ごはんに作ったしょうが焼きが少し余ってしまった」という時に、ごはんと組み合わせて冷凍弁当にしておくと便利ですよ!
確かに、余ったおかずや作り置きは冷蔵保存だと2~3日以内に食べ切らなければいけませんが、冷凍すれば1か月を目安に好きな時に食べられますもんね……!上手に食材を使い切れれば、フードロス削減にも貢献できそうです。明日の自分を助ける冷凍テク、ぜひ今日から取り組んでみてはいかがでしょうか。
撮影:山下コウ太
編集:Nadia
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。
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