シャトルシェフの歩み
シャトルシェフの
新しい調理法
シャトルシェフが登場して30余年、保温調理という調理方法はよく知られるようになりました。
しかし発売当初は魔法びん構造の余熱を利用した調理方法がなかなか理解されず、
販売の現場ではいろいろな苦労がありました。
構想から8年かけて製品化
シャトルシェフの開発は、「お豆と熱湯を魔法びんに入れて煮る」という使い方をヒントに、それなら鍋に魔法びん構造を活用できないか、ということから始まりました。
しかし実際に製品化するのにはたいへん時間がかかり、いろいろな試行錯誤を重ね、最初の構想から8年後の1989年にようやくシャトルシェフが完成しました。
その仕組みは、調理鍋で調理したあとに、魔法びん構造の保温容器に入れて、余熱で調理を進めるというものでした。
なかなか理解されなかった調理方法
シャトルシェフの調理方法は、発売当初、真空断熱技術を応用していることから「断熱調理」と呼ばれていました。また、短時間の加熱のあと、余熱で調理するというまったく新しいその調理方法は、簡単には理解されず、メリットや便利さがなかなか伝わりませんでした。
百貨店などで実演販売を繰り返しましたが、圧力鍋のような短時間でできあがるといったわかりやすいメリットが見えにくく、いろいろな苦労がありました。
しかし、実際に使っていただいたユーザーの方のクチコミなどで、その便利さが評判を呼ぶようになっていきました。そして意外にも台湾で人気に火がつきました。
中華料理では鶏を丸ごと煮込んだスープなど長時間の煮込みが必要な料理が多いため、保温調理の便利さがすぐに伝わったのです。
日本に来られた方がシャトルシェフをおみやげに買って帰るという光景が多く見られました。
累計560万台に及ぶロングセラーに(※1)
その後、日本でも人気が広がり、サイズやデザイン、機能性などでさまざまなバリエーションのモデルが登場しました。自宅のキッチンだけではなく、キャンプなどに持って行けるアウトドア仕様の製品もありました。
またシャトルシェフから派生したさまざまな調理器具も登場しました。
おかゆや豆腐をつくる製品、パスタを茹でるパスタクッカーや、燻製を作るイージースモーカーなどの調理器具も保温調理を応用した製品です。
近年のエコロジー意識の高まりから、エネルギー消費が少なく、CO2削減にも効果的な保温調理はますます注目されています。
シャトルシェフは、基本構造はそのままに、コンパクトで調理鍋にふっ素コーティングを施したタイプなどが登場し、発売から30年以上経過しても人気のロングセラーモデルとなっています。
その累計出荷数は約560万台にもなり、多くの家庭で利用されています。(※1)
(※1 2022年4月現在)